ーセカンドライフをいきいきと!ー  仕事や趣味の集大成として著書出版

卒業生が出版された本をご紹介します。偶然にもお二人は本学を卒業後教職に就かれ、定年を区切りに、かねてから温めていた著書出版の夢を叶えた経緯が同じです。丁寧に作られた「力作」をぜひご覧いただきたいと思います。

・都谷森 孝子(旧姓 山崎) 昭和35年度 東北女子短期大学被服科卒業 むつ市在住
・菅原 眞知子(旧姓 阿部) 昭和43年度 東北女子短期大学生活科卒業 東京都在住

 

Ⅰ.『おくの細道 拓本紀行』 都谷森 孝子 著
平成27年10月9日発行 非売品

 


おくの細道行程図
絵・柏トキ

 

都谷森さんと拓本の出会いは38歳の時。津軽半島文学碑めぐりに参加し、真っ黒い墨を使うのに文字が白く浮き出てくる不思議に魅せられ、以後仕事の合間をぬって採拓の旅に出ました。その採集を一番理解し協力して下さったのは今は亡きご主人で、運転から記録・撮影までをこなし、お二人は周囲の人の目に採拓の「同志」のように映ったようです。

その後、手あたりしだい採っていた拓本も積んでおけばただの紙屑同然・・・と思い直し、「テーマを決めよう」「表装したら」「展覧会をやったら」「写真を入れて紀行文を添えたら」と公開の方法を考え、好評のうちに次々と実現させていきました。「振り返ってみたら人生の半分を拓本に関わっていた・・・」と、あとがきにあります。

今回の「おくの細道」は11年かけて採拓したものを日光路、奥州路、出羽路、北陸路、結びの地と分け、採拓地名、芭蕉の句、碑の筆蹟、付近の写真、採拓中のエピソードを添えて丁寧にまとめ、碑石の醸し出す雰囲気を伝えています。

拓本採集は天候に左右されたり、管理者の許可を得たり、限られた状況のなかで行う苦労の多い作業であることが、読んで分りました。都谷森さんのますますのご活躍とご健勝をお祈りしております。


拓本を整理する筆者
<プロフィール>
1940  西津軽郡鰺ヶ沢町生まれ
1961  東北女子短期大学被服科卒業
1978  採拓(拓本を採る)の旅がはじまる
1988  むつ市立むつ中学校定年退職
1989~ 「拓本と写真で見る奥の細道」展
2003  「拓本と写真でたどる種田山頭火の世界」展
2006  「奥の細道文学碑 採拓探訪」拓本集発行

 

 

Ⅱ.『眞知子流 おいしさ伝授帖』 菅原 眞知子 著 啓正社
平成26年3月3日発行 3,000円

『眞知子流 おせち』 菅原 眞知子 著 啓正社
平成27年11月1日発行 1,200円

大学で専門とした「食物」の教師として教壇に立ち、調理室で生徒たちに指導する夢を叶えて40数年・・・。菅原さんの更なる夢は、お料理の本を作ることでした。そして自らの教師生活の締めくくりとしてまとめたのが、「眞知子流おいしさ伝授帖」です。生徒や教職員のみなさんから「眞知子」と呼ばれてきたことから、タイトルを眞知子流に決め、分量を分りやすくし、作り方もカラフルな手書きにしてユニークに編集。日本料理、中華料理、洋風料理、スウィーツが120ページにわたってびっしり並んでいます。盛り付け、器も吟味されたカメラワークが素敵です。

第2弾の「おせち」は薄くて絵本のように軽いので、台所では重宝です。10年にわたって、文京学院大学の生涯センターで「おせち料理」を担当した成果をまとめたもので、数の子、きんとん、伊達巻、お雑煮と続き、最終ページはみごとな三重のこしらえで、思わずお箸でつまみたくなるような臨場感です。

あとがきに「この本を手にされた皆さんに一品でも作っていただくこと、これが私の新たな夢になりました」と結ばれていました。

<プロフィール>
1949 北海道生まれ
1969 東北女子短期大学生活科卒業
1969 早来町立安平保育園勤務
1975 女子栄養大学卒業
1975 文京学園女子高等学校(現 文京学院大学女子中学校高等学校)食物科専任教諭
2015 定年退職
現在料理教室開設に向けて準備中

前列中央が菅原眞知子さん(文京学院大学女子中学校高等学校 調理室にて)

(記:西谷紀久子)